日中医学協会は、1978年に日中友好協会内に日中間の医学・医療交流の専門窓口として設置された「医学学術交流小委員会」を源流としてスタートしました。1980年に任意団体「日中医学協会」を創立し、1985年の財団法人設立を経て、2013年に公益財団法人へ移行しました。
創立に当たって、黒川利雄会長は、「2000年の昔からわが国が中国より受けた恩恵は数えるにいとまがない程である。古詩の一節に『扶過断橋水 伴帰無月村』とあるが、日本と中国とは橋のない川でも相扶けて渡るべきであるし,月のない暗夜には手をとりあって帰るべきである。我々は医学の面において真に手をたずさえて行くべきだとの思いが本協会設立の主旨であることを強調したい」と述べ、懸田克躬副会長は、「日中医学協会が順調な成長を遂げて両国の医学医療の向上と交流の推進とに役立つものとなるよう育っていくことを期待したい」と述べています。
これらは、現在においても特に意図されて良いことと思います。
日中医学協会は、「日中笹川医学奨学金制度」「日中医学交流会議」「日本式医療の中国展開」等の事業を通じて中国国家衛生健康委員会(中国保健省)や中華医学会等と交流を深め、40年にも及ぶその交流は、確固たる信頼関係を築き上げ、日中間の医学・医療交流に必要不可欠な存在と、国内外から高い評価を頂いております。
日中医学協会は、これからも医学・医療を含むヘルスの領域で、「倫理、日中協力、産学・官民の幅広い関係者の参加、Win-Win の関係、政治的に中立」をポリシーに、両国民の生活の質の向上と共に信頼感の醸成に資する、両国の国益に適う事業を展開して参ります。
「日中笹川医学奨学金制度」等の現事業と共に、新しく展開する事業についても、広く斯界各位のご支援をお願い申し上げる次第であります。
公益財団法人 日中医学協会
会 長 小川 秀興
理事長 跡見 裕