笹川同学会西南地区支部学術交流会が開催されました
2020/01/06
笹川医学奨学金進修生同学会(笹川同学会)事業の一環として、西南地区支部学術交流会が、11月23日中国成都市において開催されました。開催にあたり、主催者である劉愛民笹川同学会常務理事(笹川奨学金8期生、中国医学科学院北京協和医学院輸血研究所)より開会の挨拶があり、本学術交流会のテーマを「生物由来製品の安全対策」としたこと、その理由について触れられました。次いで、日本国駐中国大使館、日中医学協会、中国同学会本部より挨拶があり、本学術交流会への期待が述べられました。
主宰者の劉愛民同学会常務理事 日本大使館 伊藤秀俊氏ご挨拶
生物製品安全対策検討会では、日本側から木村貴文氏(日本赤十字社近畿ブロック血液センター製剤部長)が、「日本での血液製剤の安全対策」と題して講演されました。木村氏は、全製品核酸増幅検査によるE型肝炎ウィルスの検出、製造(血漿分離、包装)プロセスにおける自動化システム導入と安全かつ効率的な血液製剤製造について詳しく解説されました。
中国側からは3名の講演がありました。劉蘭軍氏(笹川奨学金30期生、成都生物製品研究所タンパク質・ワクチン研究室室長)は、「Application of Paramyxovirus Reverse Genetics Technology in Vaccine Research & Development」と題し、逆遺伝学手法を用いたワクチンの研究開発について講演されました。黄静氏(20期生、四川大学華西薬学院 教授)は、「木犀と乳児湿疹―木犀の活性成分製品の研究開発の構想と過程」と題して、天然物成分を化粧品として製品化したその研究開発の経緯と苦労を話されました。劉愛民氏は、「中国における血液の安全について」と題して講演し、血液製剤の供給に関して日中の比較を行いながら、中国が直面する課題について率直に述べられました。
木村貴文氏の講演 劉蘭軍氏の講演
黄 静氏の講演 劉愛民氏の講演
講演会終了後、懇親会が行われました。四川省を中心に笹川奨学金生の第1期生から第40期生まで集まっていて、同学会同士で旧交を温めたり、木村先生や伊藤書記官との交流を深めたりと、皆さん大いに盛り上がりました。