笹川同学会事業《日中ハイエンド医学フォーラム~中医薬の医療改革における役割》が開催されました
2020/12/07
10月31日、北京市にある長富宮飯店において、日中笹川医学奨学金制度研究者OB会(笹川同学会)主催の「日中ハイエンド医学フォーラム」が開催されました。
本フォーラムは、当協会と笹川同学会の共同事業で、同学会会員がコーディネーターとなり、中国の医療衛生政策の重点課題をテーマに日中両国の専門家の講演と意見交換を通じて中国における課題解決に繋げる取り組みで、今回で5回目の開催になります。
【日中ハイエンド医学フォーラム】
※過去開催したフォーラムもブログで紹介しています。青字をクリックしてご覧ください。
第1回 生活習慣病の現状と対策(2018年7月 於;新疆ウイグル自治区ウルムチ市)
第2回 がん診断治療(2018年8月 於;遼寧省瀋陽市)
第3回 がん対策(2019年9月 於;遼寧省瀋陽市)
第4回 中日高齢者対策(2019年11月 於;四川省成都市)
今回は、「中医薬の医療改革における役割-COVID-19の予防治療からみた中医薬の医療財政の節倹への効果」をテーマに開催しました。
講演に先立ち、主催者の趙群笹川同学会理事長の開会挨拶に続き、陸燁鑫中国国家衛生健康委員会(中国保健省)処長、伊藤秀俊在中国日本国大使館一等書記官より、同学会活動への支持とフォーラムへの期待について心温まるご祝辞を頂きました。
伊藤秀俊 在中国日本国大使館一等書記官 挨拶
オンライン画面 左上:山田陽城先生(司会) 右上:汪先恩先生(日本側演者)
本フォーラムでは、日本側はオンラインにより参加し、当協会評議員の山田陽城先生が司会を務め、汪先恩順天堂大学医学部客員准教授が日本における中医薬の役割について講演されました。
中国からは3名の講演者により、中医薬を用いた武漢におけるCOVID-19の治療、及び中医薬の難治疾患の治療における作用機序とともに、中医薬の医療費を抑える効果について述べられました。
講演終了後は、演者と参加者、参加者同士で活発な質疑応答・意見交換が行われ、充実したフォーラムとなりました。
近年、中国では医療費が上昇しており、医療改革の中でも医療費抑制は重点課題の一つとなっています。
本フォーラムが中国の医療衛生政策への提言に繋がることが期待されます。
【司 会】
韓 晶岩 北京大学医学部中西医結合学系教授 (第9期笹川生)
山田陽城 日中医学協会評議員、北里大学名誉教授、一般財団法人北里環境科学センター理事長、
特定非営利活動法人DNDi Japan理事長
【講演者】
汪先恩 順天堂大学医学部客員准教授
「中医薬の日本及びCOVID-19の治療における役割」
楊栄臣 中国国家中医薬博物館館長
「中医薬の継承とイノベーション」
劉清泉 首都医科大学附属北京中医医院院长・教授
「中医薬によるCOVID-19の予防治療と医療経済学からみた役割」
韓晶岩 北京大学医学部中西医結合学系教授 (第9期笹川生)
「中医薬の難治疾患の治療における作用機序と医療費抑制の効果」