笹川同学会西北・西南地区支部学術交流会が開催されました
2024/10/28
10月19日㈯、笹川医学奨学金進修生同学会(笹川同学会)西北・西南地区支部学術交流会が、陝西省漢中市の会場でハイブリッド形式で開催されました。学術交流会には、西北地区(新疆ウイグル自治区、陝西省、山西省)と、西南地区(四川省、重慶市)の笹川同学会会員 計40名が参加し、日本からも日中医学協会の事務局がオンラインで参加して、親睦を深めました。
学術交流会は、李忠金秘書長の司会のもと、「DRG医療改革」をテーマに行われ、在中国日本国大使館福田夏樹一等書記官と4名の笹川同学会会員が講演されました。
◆講演者
福田夏樹 在中国日本国大使館 一等書記官
「日本のDPC制度」
迫井正深氏(厚生労働省医務技監)の論文『DPCはいかに誕生したか―DRGとDPCの違い―』(保健医学科学2014Vol.63No.6)に基づき、日本がDPC(Diagnosis Procedure Combination)を導入した時代背景、導入の流れ、全国展開と現況について、わかりやすく紹介されました。
李南方 新疆ウイグル自治区人民医院高血圧センター主任(第7期笹川生)
「高血圧学科設立の重要性について考察と見解」
中国の高血圧症罹患者は年々増加傾向にあり、現在ではおよそ2.5億人が罹患しているとも言われています。この現状を踏まえ、長年の新疆ウイグル自治区人民医院高血圧センターでの診療経験をもとに、高血圧症専門学科の設立の必要性について自らの考えを紹介しました。
張 軍 西安交通大学医学院第二附属医院教授(第11期笹川生)
「DRGの過去、現在と未来」
DRG(Diagnosis Related Groups)の概念とその歴史、アメリカにおけるDRGシステムの具体的な応用例、アメリカDRGシステムの問題点、中国でのDRGの現状、中米両国のDRGシステムの比較について説明し、さらにDRG以外のシステムにも言及しました。
唐小海 重慶莱美薬業株式有限公司技術センター連合薬物実験室教授(第11期笹川生)
「進行性固形腫瘍におけるナノ炭鉄(CNSI-Fe)の応用」
CNSI-Feの新型抗がん剤の特徴とメカニズム、臨床試験、CNSI-FeとNIR(近赤外分光法)の併用応用について紹介しました。
丁群芳 四川大学華西老年医学センター(第25期笹川生)
「医学の温かさで、高齢患者をもっと幸せに」
2021年から3年間、老年医学の専門家として派遣された海南省で、四川大学華西三亜医院国家老年疾病臨床医学研究センター海南支部センターの創設に尽力した経験を紹介しました。
◆西北西南地区支部学術交流会実施責任者
張 軍 西安交通大学医学院第二附属医院教授(第11期笹川生)
李南方 新疆ウイグル自治区人民医院高血圧センター主任(第7期笹川生)